サイクルフィギュアは、英語でアーティスティックサイクリングと呼ばれ、 ドライビングエリア(サイクルサッカーのコートと同じ)内で演技の美しさや 難しさを競うスポーツです。バランス、集中力、勇気を必要とする難しい技を 展開させるところがフィギュアスケートや体操競技と似ています。 サイクルフィギュアは華麗かつ繊細な競技と言えます。
19世紀の後期に自転車を娯楽として楽しむ人たちやクラブが、お祭りや集会などで自転車ショーとして、 アクロバティックな曲乗りからグループによるマスゲーム的なものまでバラエティーに富んだ競技会が開催されました。 現在の競技規則の原形が取り入れられたのは、1928年にドイツ選手権大会が開催されたのが始まりで、 以後、ヨーロッパ選手権に拡大されました。 1956年のコペンハーゲン大会から世界選手権が開催されるようになりました。現在は20カ国以上の選手が参加しています。
1978年に日本サイクルサッカー連盟(現日本室内自転車競技連盟)内にサイクルフィギュア委員会が設立され、 1985年から全日本選手権大会が行われるようになりました。 1998年の第1回アジア大会では、女子シングルで優勝、男子シングル準優勝という記録を残しました。 その後選手層の厚い香港、澳門に後れを取っていますが、近年若い選手が育ってきており、アジアタイトル奪還が期待できます。 日本での全競技人口は未だ少数で、世界選手権入賞を目指すにはよりいっそうの普及・育成が必要です。